自動車部として参加する競技種目の解説


レースとは?

レースといっても、いろいろな種類がある!

”2台以上の車が同一のコースを同時にスタートし、所定の距離を先に走破するか、または所定の時間内にもっとも長い距離を走行した競技者が上位となる競技”− これが、基本的な「レース」の定義です。
前者はいわゆるスプリントレースを指し、後者は一般には耐久レースという区別のされ方をします。F1や国内のトップフォーミュラレースであるフォーミュラ・ニッポンはスプリントレースであり、フランスのル・マン24時間や、北海道の十勝で毎年夏に行われる十勝24時間レースは代表的な耐久レースということになります。
いずれの場合も、完走した車両の中で最も速い平均速度で周回したクルマ(ドライバー)が優勝する、それが自動車レースの基本的な原理です。

一瞬にして、いつも通る道がサーキットに変わる“公道レース”

レースはそのほとんどが、そのために作られたサーキットコースで競われますが、中にはF1のモナコGPや、“F3世界一決定戦”が行われるマカオGPのように一般公道を閉鎖して臨時に作られたコースで行われる場合もあります。またル・マン24時間レースのようにサーキットと閉鎖された公道を組み合わせたコースで開催される場合もあります。

年間で130近いレース競技会が開催!

現在、国内では毎週のように全国各地のサーキットでレース競技会が開催されています。競技会の数だけで年間で約130に及びますが、一回の競技会で複数のレースが行われるため、個々のレースの数はその数倍になります。
JAFでは国内のレース競技会において優秀な成績を収めたドライバーやチームなどの栄誉を讃えるため、これを認定する日本レース選手権規定を毎年制定しています。
日本レース選手権は、全日本選手権、地方選手権のふたつに区分されます。前者に含まれるのは、全日本選手権フォーミュラ・ニッポン(以下F・ニッポン)、全日本GT選手権(以下GT)、そして全日本F3選手権(以下F3)の3カテゴリーです。また地方選手権には、フォーミュラ4地方選手権(以下F4)、フォーミュラJ1600(以下FJ1600)、ツーリングカー選手権が入ります。
全日本選手権は、高度な技術を持ったトップドライバー達によって競われる大変レベルの高いレースと言えます。地方選手権は全日本を目指すドライバー達によって争われるレースです。このほか国内では、中級・初級者を対象としたさまざまなカテゴリーのレースが全国各地のサーキットで行われているのです。

ジムカーナとは?

ジムカーナはモータースポーツの基本

ジムカーナは閉鎖された舗装のコースを競技車両が1台ずつ走行し、タイムを競うモータースポーツです。
ジムカーナは1960年代から盛んになりました。当初は広場や広い駐車場を閉鎖し、そこにパイロンを並べてコースを作り、競技を行うという形がほとんどでしたが、80年代に入るとその人気が高まり、ジムカーナ専用のコースも数多く登場するようになりました。
その人気の秘密は、何といっても普段使用しているクルマをそのままの状態で使うことができる手軽さにあると言えるでしょう。またS字や360度ターンなどのパイロンスラロームがメインとなっているため、絶対速度も低く安全で、さらに舗装路面を走るために車両が傷つきにくいという点も人気の理由です。
通常は1周1分前後のコースを2回走行して、速い方のタイムで順位を競います。モータースポーツは他のスポーツと異なり、どうしても道具にお金がかかってしまうものです。特にレースに参戦したい場合などはなかなかすぐにできるというものではありません。

この点でも、ジムカーナはライセンスさえ取得すれば誰でも参加でき、しかも基本テクニックを取得できるという、もっとも身近なモータースポーツといえるでしょう。


年間500近い競技会が開催されるジムカーナ

現在、国内では年間500近いジムカーナ競技会が開催されています。その頂点に位置するのが全日本ジムカーナ選手権で毎年10戦前後のスケジュールで全国を転戦しています。その下には全国8ブロックに分かれた地方選手権が置かれており、さらに何県かに跨がった、或いは県単位のシリーズ戦も開催されています。

また同一のジムカーナコースを舞台としたシリーズ戦も各地で行われています。競技会によってはビギナー向けのクラスやAT(オートマチック)車両クラスを設けているものもあり、初級者用のイベントほど、自分のレベルに見合ったクラスを選びやすくなっています。

サーキットトライアルとは?

サーキットトライアルは、1997年に制定された比較的、歴史の浅いモータースポーツです。レースのように他のクルマとバトルをすることはありませんが、サーキットを思いっきり走れるのがサーキットトライアルのいいところです。競技は大抵、2回、全員で数ラップ、サーキットを走る形で行われます。その中のベストタイムで順位を決定するわけです。もちろん、パワーや排気量で大きな差がつかないように、通常はあらかじめいくつかのクラス分けが行われます。レースの予選のような緊張感を味わいながら、一発のタイムに賭ける醍醐味がサーキットトライアルの魅力と言えるでしょう。

ラリーとは?

公道を走るモータースポーツ、それがラリー

ラリー競技は一般公道を使用して行われるモータースポーツです。
一国の大事に備えて各地に散在する兵士を城に集めた中世の行事に、その源を発しています。
普通の舗装路面も走りますが、岩がゴロゴロした道、雪道そしてステアリングを切ってもなかなか曲がらない凍結した道など、幾多の難関を突破してゴールに向かうモータースポーツ、それがラリーです。シーズンオフがないという点もラリーという競技の大きな特徴と言えるでしょう。
F1とともに世界選手権のタイトルがかけられているモータースポーツイベントが世界ラリー選手権(WRC)です。WRCはヨーロッパ、アフリカ、南米、オセアニアを転戦するラリーの最高峰イベントとして知られ、特にモンテカルロ・ラリー、サファリ・ラリー、フィンランドラリーなどが有名です。3〜4日間、1000〜1500kmの長距離に渡るステージで勝敗が決せられます。世界のビッグ・メーカーが参戦しており、ここ数年は海外の強豪メーカーを向こうに回し日本のメーカーが大活躍、タイトルを争っています。

国内のラリー競技はオリジナルな形で発展

日本でもラリー競技は数多く行なわれていますが、多くの場合、その内容はWRCとは異なっています。WRCは一定の区間、公道を閉鎖してその最短タイムを競うスペシャルステージ(SSと略称)とSSの間の移動区間であるロードセクションによって構成されます。原則としてSSでのトータルタイムが最も少ないドライバーが勝者となります。
日本のラリーでもSSは行われていますが、ロードセクションも重要な意味を持っています。このロードセクションでの競技は「リライアビリティ・ラン」と呼ばれますが、この区間では指示された平均速度(もちろん法定速度内)をいかに正確に守って走行するかが競技のカギとなります。
そのためラリーではドライバーのほかにその補助員としてナビゲーターが一人、同乗することになります。ナビゲーターは指示速度と実際の走行速度の差を補正計算し、ドライバーに指示を与えます。国内ラリーではこのロードセクションでの減点とSSでの減点との合計で順位が決まる形が一般的です。ですからナビゲーターの優劣、ドライバーとの信頼関係が国内のラリー競技では大きく勝敗を分けることになります。

2駆/4駆、それぞれの覇を競う日本ラリー選手権!


現在、国内では年間200に及ぶラリー競技会が開催されています。その頂点に位置するのが全日本ラリー選手権で、全日本選手権の下には全国6地区に分かれた地方選手権が設定されています。それぞれの選手権は、98年からは2輪駆動車のみが参加できる2輪駆動部門と、4輪駆動車のみが参加できる4輪駆動部門に分かれています。

ここまでのラリーは言わば上中級者を対象としたラリーです。そのほか全国各地で参加者のレベルに合わせて、さまざまなラリーが開催されており、この中には指示速度が全日本より低めに設定されたり、SSの設定のない初級者向けのラリーもあります。このように国内ラリーの内容、レベルは様々ですので、全日本選手権を目指す人から趣味として楽しむ人まで、幅広い競技者がいることが日本のラリー競技のひとつの特徴となっています。

ダートトライアルとは?

まるでラリーのスペシャルステージを見るような醍醐味あるモータースポーツ

ダートトライアル競技は、未舗装の路面に設定されたコースを走り、そのタイムを競い合う競技で、全国各地で開催されています。 昔は採石場などを利用したコースが多かったのですが、人気が高まり、競技人口、観客ともに増えたために、最近は専用のダートトライアルコースが全国で誕生しています。
基本的な競技内容は、ジムカーナと同様、特定のコースを1台ずつ走行して、そのタイムを競います。通常は1周約2分弱のコースを2回走行し、速い方のタイムで順位を競います。
滑りやすいダート(未舗装)路面でのタイムアタックはレースや他の舗装路面で行われる競技とは、テクニックや見た目の迫力がまったく異なります。ダート路面をスライドさせながらコーナーをクリアしていくその様は迫力満点です。
その意味では観客受けのする競技と言えます。特に改造車クラスの車両の走行はかつてのWRC(世界ラリー選手権)で一世風靡したグループB時代のラリーマシンを彷彿させる迫力があります。
欧米では、これに似たイベントとしての「ヒルクライム」の人気があります。

全日本の他に、地方選手権も行われています。

現在、国内で行われているダートトライアル競技の最高峰は全国を転戦する全日本ダートトライアル選手権です。この下に全国8地区に分かれた地方選手権があります。
そのほか、地区によっては地方選手権へのステップアップカテゴリーとなるジュニアシリーズ、フレッシュマンシリーズが組まれるところもあります。またビギナーを対象とする各県単位のシリーズ戦や一年間、同一のダートトライアルコースで行われるシリーズ戦も各地で開催されています。